ラクトフェリンの役割

ラクトフェリンは母乳に多く含まれるたんぱく質の一種で、私達の健康維持・増進、生活習慣病対策に欠かせない成分です。

当初は病原菌の増殖を抑える抗菌成分として注目されていましたが、近年は脳・神経系に対する有効性や自己免疫疾患・高脂血症などに対する作用など健康効果が確認されています。

心の不安をやわらげて精神状態を安定させる働きがあるため、精神病やうつにも効果的で、しかも強い鎮静作用を併せ持つことから、がんの終末医療における生活の質を高める素材としても注目されています。

慢性疾患や生活習慣病の予防・改善などラクトフェリンの役割は今後ますます重要なものになっていくでしょう。

 ラクトフェリンに関する研究データは、科学的な裏付けがしっかりなされているのが大きな特徴です。それらのデータは「国際ラクトフェリンフォーラム」で随時発表されているほか、世界的に権威のある一流ジャーナルにも掲載されています。

※ラクトフェリンは全身に分布しています

ヒト外分泌液及び乳汁のラクトフェリン濃度

ヒト外分泌液及び乳汁のラクトフェリン濃度

病気とラクトフェリンに期待される作用
病気 ラクトフェリンに期待される作用
ストレス 神経症うつ
免疫異常 慢性関節リウマチ予防
ドライアイ
花粉症などのアレルギー
癌の発生、発癌後もサポート
現代人を悩ます諸症状 高脂血症、肥満
C型肝炎
アンチエイジング
その他 冷え性
日和見感染(ひよりみかんせん)
便秘
鉄欠乏性貧血
歯周病、口臭
 ストレスから心身を守る

◎抗神経症うつ

ラクトフェリンはストレスに対する抵抗力を高める働きがあります。

ラクトフェリンの摂取で、恐怖心や不安感がやわらぐのは、ラクトフェリンが脳内の「快楽物質」の働きを高めるためと考えられています。

脳内の快楽物質とは、内因性オピオイドという物質のことで、オピオイドの作用を活性化するには、一酸化窒素が脳内で十分に生成されることが重要ですが、ラクトフェリンは、この一酸化窒素の生成を促す作用があるのです。

最近増えている神経症やうつ、引きこもりなどを解決するうえで、ラクトフェリンは強い味方になってくれるでしょう。

またオピオイドの活性化により、熱の刺激による痛みや内臓痛など様々な痛みに対する鎮痛効果も確認されています。

ラクトフェリンは痛みを感知する脳や、痛みの現場である抹消組織でも一酸化窒素の産生を促し、中枢と抹消の両面からオピオイドの活性に寄与して痛みをやわらげるのです。

 免疫異常による病気を一掃

◎慢性関節リウマチ予防・ドライアイ・花粉症などのアレルギー・癌の発生、発癌後のサポート

免疫は病気を退ける人体防衛軍ですが、現代には、排気ガス、食品添加物、化学薬品、過度のストレスなど免疫異常に拍車がかかり、様々な病気が続発しています。

ラクトフェリンは炎症を引き起こす物質の産量を抑える一方で、炎症を鎮める物質の生産を増やす働きがあることから、免疫力が高まりすぎて起こる「自己免疫疾患」の一つである慢性関節リウマチの抗核抗体検査の値が改善された例もみられています。

また、アレルギー性疾患である花粉症やアトピー性皮膚炎などに対する有効性も示されています。

つまり、免疫物質の分泌バランスを正常に回復し、自己免疫疾患の予防と改善に奏功するのです。

さらに!!

免疫力の低下により起こる癌に対しても大きな効果が明らかにされています。

ラクトフェリンの常食により活発になった免疫力により、初期の段階で癌の芽は摘みとられ、発癌のリスクを最小限に抑えることができます。発癌後も抗がん剤の治療効果を高めたり、免疫力を高めて癌の転移を抑える効果を発揮します。

 大腸がんの発症率を抑えるラクトフェリン

大腸がんの発症率を抑えるラクトフェリンのグラフ
出典:国立がんセンター「Adv Exp Med.Boi l」
 ラクトフェリン入りのエサで飼育したラットは、大腸がん(大腸にできた1mm以上の腫瘍の数)の発生率が大幅に低下した。

 ラクトフェリンを併用すると高まる抗がん効果

ラクトフェリンを併用すると高まる抗がん効果
出典:アメリカのAGENNIX社のホームページ

 抗がん剤(シスプラチン)にラクトフェリンを併用するとラクトフェリンの投与量が多いほど癌が縮小した。


 現代を悩ます諸症状に

◎高脂血症・肥満

高脂血症の患者さんにラクトフェリンをとってもらった研究では、下記のような効果が得られました。

①中性脂肪値の減少

②コレステロール値の減少

③体脂肪率の低下

④体重の減少

⑤冷えの改善

ラクトフェリンは、体内の中性脂肪の代謝を活性化し、基礎代謝を高めることで、体脂肪の燃焼を促すと考えられます。

◎C型肝炎への有効性の報告もあります。

C型肝炎ウイルスをラクトフェリンが、肝細胞に侵入するのを阻止するのです。

20名のC型肝炎の患者さんを2群に分け、1群にはインターフェロンを単独で、2群にはインターフェロンとラクトフェリンを併用させて投与した結果、血液中のC型肝炎ウイルスの消失が認められたのは、1群は3名/10名中 2群は8人/10名中にのぼりました。

◎アンチエイジング・老化防止にも

活性酸素という有毒な酸素は、血管では動脈硬化、皮膚ではシワやシミ、脳では神経細胞の萎縮など、老化を加速します。

活性酸素は鉄が多く存在する環境でより猛威を振るいますが、ラクトフェリンは余分な鉄を速やかに捕え、掃除する性質があります。

ですからラクトフェリンを日常的にとっていると、細胞レベルから体がリフレッシュされ、老化によるシミ、シワ、皮膚の乾燥、目の渇き、筋力の衰えなど全身組織の老化に歯止めがかかります。

 その他

◎冷え性:体のあらゆる病気の発生を促す元凶の冷え性。

体の基礎代謝を高めるラクトフェリンを日常的に摂っていくと効果的です。

 

◎日和見感染:免疫が衰えた時にピロリ菌などの日和見菌に感染して発生する日和見感染。

ピロリ菌や水虫の患者さんにラクトフェリンを投与した研究では、およそ3割の人の胃で、ピロリ菌が1/10に減った報告や、水虫の症状の改善がみられています。

 

◎便秘:腸内の悪玉菌の育成に必要な鉄を奪い取って、増殖を抑えます。

ラクトフェリンを摂っていると自然に腸内が善玉菌優勢となり、便通が円滑になります。

 

◎鉄欠乏性貧血:ラクトフェリンは鉄と結合しやすい性質があり、一緒に摂ると、腸で鉄と結びつくとその吸収を促します。

 

◎歯周病、口臭:ラクトフェリンは、唾液の分泌を促し、口内の雑菌の増殖を抑える作用があるので、歯周病や口臭予防におすすめです。

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